Week2忘れてしまった腹圧の入れ方を思い出そう〜「リコンディショニング」今日も快適な1日を過ごそう
この腹圧を高める方法は実は多くの人が「腹筋を固めること」と混同しています。
今回の記事で腹圧の正しい高め方を知ると日常生活のパフォーマンスを高めることができます。
日常生活で体本来の機能をフル活用できると毎日がエクササイズの時間となります。ぜひ今回の内容を実践し「腹圧のコントロール」を身につけましょう。
腹圧低下の弊害
まずは「腹圧」という言葉の意味ですが「腹腔内圧」の略で腹腔は横隔膜から骨盤までの内臓が入っている空間を指します。腹腔内圧に関連する筋肉は代表的なものでいうと横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群となります。
これらの筋肉はユニットとして機能し、一部の機能が低下すると他の機能も低下する一方で、一つの筋肉を活性化させると同時にユニット全体の筋肉も活性化します。
腹圧の低下=上記の筋の機能低下が挙げられますが、腹圧低下が起こると姿勢不良、内臓機能の低下、脊柱への負担増加、排尿や排便に関わる機能低下などにつながります。
また上記のユニットに含まれる腹横筋は身体動作に先立って、活性化し動作を安定させる筋肉です。そのためユニットの機能が下がると体の各関節を動かす際の負担が大きくなり、腕をあげたり脚を持ち上げる動作時に必要以上に努力を要します。
足腰を強くすることは生涯自分の脚で歩くために重要ですが、筋力強化と同時に腹圧のコントロール、必要に応じた腹圧に関わる筋肉が活性化している状態はとても大切です。
お腹を固める≠腹圧を高める
腹圧を高めようとした時によくある間違いは「お腹を固めること」です。
お腹を固めると一見体幹部が固くなり、安定するように思います。しかしこれは体幹部、姿勢が不安定になるどころか偏ったお腹の使い方をすることで、動作時のエラーを引き起こすことにつながるのです。
例えでいうと
固めたお腹(潰れたお腹)は写真のペットボトル同様で簡単に折れてしまう状態と同じです。
一方で腹圧の高いお腹(ふくらんだお腹)は円柱状でどの方向にも折れ曲がりづらいです。
人間の動作は3Dなのでどの方向に対しても安定した状態が理想的です。
腹圧の高いお腹は人間の動作を安定させます。
もちろんお腹を固めることで行いやすくなる動きもありますが、必要に応じて使い分けられるお腹を持っていることが重要です。
腹圧を高める方法
この記事では腹圧を高める簡単な方法をご紹介します。
わたくしのレッスンでもほぼ100%入っているエクササイズです。
それは呼吸のエクササイズです。
腹圧を高める方法は腹筋を鍛えることではありません。
腹圧を高めるために重要な「呼吸」を最適化します。呼吸に関わる筋肉は上述した横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群となります。
呼吸で腹圧を高めるためのエクササイズが下記の3つです。
-
横隔膜呼吸
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逆腹式呼吸
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IAP呼吸
ただの呼吸で鍛えられるの?そう思うかもしれません。
もちろん最終的には腹圧を高めた状態で筋力トレーニングなどを行うことが必要になりますが、最初のステップとしては呼吸のエクササイズを丁寧に行うことが正しいお腹の使い方を獲得する近道です。
それぞれのやり方を説明します。
ブレーシング(横隔膜呼吸)
横隔膜を使う呼吸です
▼やり方
-仰向けに寝ましょう。
-鎖骨の下あたりとおへその上に手を置きます。
-触れた箇所が同時に動くように鼻で呼吸をします。
-動かない箇所は手で確認し、呼吸の際に動くように意識しましょう。
-2分を目安に行ってみましょう。
逆腹式呼吸
胸郭の可動域改善
▼やり方
-仰向けに寝ましょう。
-鎖骨の下あたりとおへその上に手を置きましょう。
-お腹を凹ませながら息を吸い、お腹を膨らませながら息を吐きましょう。
-はじめはお腹を凹ませながら息を吸うことを重点的に練習しましょう。
-2分を目安に行ってみましょう。
IAP呼吸
腹圧を高める呼吸
▼やり方
-仰向けに寝ましょう。
-お腹の両脇に手を置きます。
-常にお腹を膨らませた状態で呼吸をしましょう。
-お腹に触れた手を押し返すように呼吸をします。
-息を吸ったときのお腹の膨らみが100%、息を吐いた時には80%程度を保てるようにしましょう。
-2分を目安に行ってみましょう。
まとめ
腹圧は呼吸によってコントロールをすることができます。
多くの人は腹圧が低下しがちで活性化すべき部位のひとつです。今回の記事では腹圧の理解を深めることができ、腹圧を高める練習法を記載しました。
最後まで読んでいただけたなら、ぜひ日常生活の中に呼吸エクササイズを取り入れてみてください。
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